
私はA社の総務スタッフの求人ニーズになかなか応えられずにいた。A社は、知名度の高い企業で上場しており、かつ、求職者のイメージは良いのだが、いつも求職者が辞退してしまう。
それはA社の人事の対応にあった。
A社は、急成長を年々続けていたので、恐らく人事部門に優秀なスタッフを回す余裕がなかったのであろう。A社の人事担当者は、面接の社内調整を忘れたり、書類選考を通過している連絡を忘れるなど、求職者を怒らせるのに十分な対応を繰り返していた。
求職者のFさんに、A社を紹介した時、私は不安が的中した。また、A社の人事担当者が書類選考を通ったのにも係らず、しばらく連絡を忘れていたのだ。意外にもFさんは、まったく怒らず、その後の面接を通過し、内定を貰ってしまう。
「なぜあの時怒らなかったのですか?」の質問に「だって会社の顔である人事がいい加減ということは、管理部門がいい加減だということでしょう。A社はイメージもいい会社だし、そういう中であれば出世も早いかと思って」とFさん。
本当に入社の理由は人それぞれである。彼の選択が正しいかどうか分からない。ずっと後になって彼自身が判断するのだろう。